ファーストダンス
欧米では結婚式の後のレセプション(披露宴)はダンスパーティになることが多い。ファーストダンスは、新郎新婦が結婚して初めてダンスをすること。ダンスパーティの最初(と最後)に新郎新婦のみが、ゲストの前でダンスを披露する。その後はゲストも交えてのダンスパーティとなる。また、新郎新婦のダンスの後、新婦とその父、新郎と新婦の母、新婦と新郎の父、新郎とその母、などと順々に踊っていく。ファーストダンスのために、新郎新婦は事前にダンス教室に通ったりもする。日本ではまだ馴染みがないが、最近はカジュアルなパーティにてファーストダンスを取り入れるカップルもいる。
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ファーストバイト
ファーストバイト(first bite)とは、ケーキカットの後で、カットしたケーキの一切れを新郎新婦が互いに食べさせあう演出。欧米で古くから行われている習慣が伝わったもの。バイトとは英語で「かじる」という意味。
新郎から新婦への一口は「一生食べるものに困らせないから」、新婦から新郎への一口は「一生おいしいものを作ってあげる」との意味が込められている。「ケーキシェアリング」「ファーストイーティング」ともいう。
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ファンシーカット
ファンシーカット(funcy cut)とは、一般的なラウンドブリリアントカット以外のカッティングの総称。ファンシーカットには、オーバルカット、ハートシェイプカット、ペアシェイプカット、エメラルドカット、プリンセスカット(スクエアカット)などがある。ラウンドブリリアントカットに比べて同じカラット数なら割安なことが多い。
ファンシーカットダイヤモンドはラウンドブリリアントカットと異なり、カラット・カラー・クラリティのグレードはあるが、カットグレードの評価基準がない。
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ファンシーカラー
人工着色ではなく、天然で色づいたダイヤモンドをファンシーカラーダイヤモンド(fancy colored diamond)と呼ぶ。一般的なダイヤモンドに比べて産出量が極めて少なく、希少価値が高い。色の濃いものほど高価。ブルー、ピンク、グリーンなど様々な色のファンシーカラーダイヤモンドが存在する。イエローとブラウンダイヤを除くとカラーダイヤモンドは、ダイヤモンド1万個当たり数個程度とされる。
一方、放射線や加熱など人為的な処理を施し、人工的に色をつけたダイヤモンドを着色ダイヤモンドと呼び、この処置をすることを「トリートメント」または「エンハンスメント」ともいう。鑑定書には、カラーグレードは評価されず、備考部分に「天然ダイヤモンド(処理石)」と表記される。
婚約指輪では、センターストーンの脇にピンクダイヤモンドのメレダイヤを配したデザインが人気がある。
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ファンシータキシード
ファンシータキシード(fancy tuxedo)とは、黒や濃紺の正式なタキシード以外のタキシードの総称。黒のタキシードよりも略式で準正装とされる。素材にはシルクやベルベット、モヘアなど様々なものが使われる。柄は無地を始め、マドラスチェックやタータンチェックなどの格子柄、ペイズリーや花柄などのプリント柄など。色はカラフルで光沢のあるものなど、色彩や素材、デザインに多様なバリエーションがある。
ジャケットの色や形状に係わらず、黒のズボンを合わせるのが基本だが、最近では上下同色のものも増えている。タイは蝶タイだけでなくアスコットタイを用いることも多い。
ファンキータキシードは1960年代後半に起こったピーコック革命が由来だが、現在ではステージ衣裳、カジュアルなパーティや披露宴などに着られるのみとなっている。
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ピーコック革命
ピーコック革命は1960代後半に起こった男性ファッションのムーブメント。ピーコックとは孔雀のことで、孔雀は雄の方が華麗であることから、男性にも個性的なファッションを取り入れようという革命的な動き。フォーマルウェアにも影響を与え、奇抜な形のデザインタキシード、色柄物のタキシード、フリルのシャツなどが験される。また、礼装用以外のシャツや小物を取り込んだ着装もみられた。
現在ではタキシードは再び黒一色に戻り、ファンシータキシードはカジュアルなパーティや披露宴などに着られるのみとなっている。
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V字リング
手の甲へ向かってV字形をしたデザインのリング。縦のラインを強調するため、指を細く長く見せる効果がある。婚約指輪と結婚指輪を重ね付けしたいなら、できるだけ同じV字リングで細めの幅を選ぶとよい。
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ブーケ
ブーケ(bouquet)とは、新婦が持つ花束のこと。その昔、ヨーロッパで、男性が女性にプロポーズする際に、野の花を摘んで花束を作り、渡したことがブーケの由来。花束を贈られた女性は、結婚を受諾する返事として、花束から一輪の花を抜き、男性の胸に挿した。これがブートニアの由来。
ブーケのデザインには、アームブーケ、オーバルブーケ、キャスケードブーケ、クラッチブーケ、クレッセントブーケ、ティアドロップブーケ、ボールブーケ、ラウンドブーケ、リングブーケなどバリエーションも豊富にある。また花材も種類豊富なので、様々なアレンジが可能。
ブーケは、新郎新婦の慎重・体型やドレスのシルエット、デザインとのバランス、会場の規模や雰囲気などから総合的に考え、似合うブーケを選ぶことがポイント。ブーケを決める事前の打ち合わせには、ドレスや会場の写真など、当日のイメージがわく参考資料をなるべく多く持参するとよい。
お色直しに合わせてブーケも替えることが多いため、複数のブーケを用意する必要がある。ブーケトスの演出をやるならば、投げるため用のブーケを別途作った方が良い。
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ブーケトス
ブーケトス(bouquet toss)とは、挙式後、花嫁が後ろ向きになって、未婚女性のゲストに向かって背中越しにブーケを投げる演出。欧米の習慣で、ブーケを受け取った女性は次の花嫁になれると言われており、幸福のバトンタッチの意味をもっている。ブーケトスには、ウエディングドレスに用いるブーケとは別に、ブーケとス用にミニブーケを用意する。
また、花婿が花嫁のガーターベルトを取って、未婚の男性ゲストにめがけて後ろ向きで投げる。ガーターを取った男性は次の花婿になれる、というのがガータートスで、ブーケトスの男性版のイベント。
ブーケトスの由来はいくつか説があるが、14世紀頃のイギリスの風習が起源とされる。結婚式の参列者たちが祝福にあやかりたいと、花嫁のドレスを引っ張ったり、ブーケの花や小物を取ったりしたので、花嫁はその予防策としてブーケを投げるようになったといわれている。それが転じて、幸せのお裾分けとして何かを投げる習慣となり、ブーケトスやガータートスになった。
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ブーケ・ブートニア・セレモニー
ブーケ・ブートニア・セレモニー(bouque tboutonniere ceremony)とは、新郎から新婦へブーケを差し出し、新婦はそのブーケの中から一輪の花を抜き取り、ブートニアとして新郎の胸に挿すセレモニー。あらかじめゲストに花を配っておき、新郎は皆から花を集めてブーケを作ったり、ブーケを新婦へ渡す際にプロポーズをするなどの演出を行うこともある。同様の演出に12本のバラを花束にしたダーズンローズがある。
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ブーケプルズ (ブーケプル)
ブーケプルズ(bouque pulls)とは、ブーケに数本のリボンを付けておき、それを未婚の女性ゲストに引っ張ってもらう演出。その中の1本だけがブーケに繋がっており、引き当てた人には幸運が訪れ、次の花嫁になれるという演出。プルは「引く」という意味。ブーケトスの代わりとしてや披露宴の余興として行われることが多い。
ブーケトスでは投げるためのブーケを別途用意する必要があるが、ブーケプルズではメインのブーケにリボンを結ぶことで流用することができる。ブーケトスでは、ゲストが参加を遠慮したり、慌しくブーケを取り合いになることもあるが、ブーケプルズは優雅な演出として最近人気が出ている。
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ブートニア
ブートニア(boutonniere)とは、新郎の左胸に飾る花のこと。ブートニアとはフランス語で「ボタンホール(襟穴)」の意味。本来、ブートニアは上着の左胸のボタンホールに差すが、コサージュとして左衿に留めるようになっていることが多い。通常、ブートニアは新婦が持つブーケと同じ花材でコーディネートする。ブートニアはブーケ代とセットになっていることが多い。
その昔、ヨーロッパで、男性が女性にプロポーズする際に、野の花を摘んで花束を作り、渡したことがブーケの由来。花束を贈られた女性は、結婚を受諾する返事として、花束から一輪の花を抜き、男性の胸に挿した。これがブートニアの由来。よって、ブーケとブートニアは同じ花材で作るものとなる。
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ブートニエール
ブートニエール(boutonniere)とは、男性フォーマルの上着の襟(ラベル)に付いている襟穴、またはその穴に挿す花のこと。フラワーホールともよぶ。一般的なジャケットの衿にも穴の開いていない襟穴が形骸的に付けられていることが多い。ブートニエールは元々はフランス語で「ボタン穴」の意味だが、英語でも「ボタンホールに差す飾り花」を意味する。
ブートニエールは、16世紀頃、第一ボタンホールに花を挿すファッションが流行し、その花をブートニエールと呼んだことが由来とされる。ここからブートニアやコサージュが派生した。
通常、ブートニエールにはカーネーションやバラが用いられる。これはテールコート(燕尾服)は別名、ホワイトタイと呼ばれるように、白い蝶ネクタイを着用するため、それに合わせて白のカーネーションをコーディネートしたのが由来とされる。結婚式の新郎衣装でのブートニエールは、新婦のブーケに使われる花材と合わせてブートニアを挿すのが一般的。
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フェザードレス
フェザー(feather)とは羽、羽毛の意味。フェザードレスとは、ドレス襟ぐりや裾に、マラボーなどの羽をあしらったデザインのもの。または、羽のような軽やかなイメージのドレスを指し、オーガンジーやシフォンなどの軽くて薄い織物を使ってふんわりとした雰囲気を作る。
マラボー(marabou)はアフリカハゲコウのことだが、一般的には、ハゲコウやオーストリッチなどの羽根を用いた装飾品のことを指す。
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フェーシングカラー
フェーシングカラー(facing collar)とは、タキシードやテイルコート(燕尾服)の襟で、朱子織の光沢のある布地を張ったもの。本来はシルクだが、光沢感があるサテンやタフタが用いられることもある。フェースドラペル、シルクフェースドカラー、シルクフェーシングなどともいう。日本語では拝絹(はいけん)襟という。夜の正礼装のタキシードとテイルコートのみに用いられる。拝見の由来は、電気のない時代に、ほのかな明かりでも光を反射して、顔を見えることができるように付けられたとの説がある。
ちなみに、襟のアウトラインに絹のテープや飾り紐で縁取りを施したものは、バイビングカラーと呼ばる。
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フェミニン
フェミニン(feminine)とは、英語で名詞として女性、形容詞として女性用の、女性らしいという意味。ウエディングドレスや小物、ブーケなど花嫁が身につけるものに対して、女性らしいデザインを意味する形容詞としてよく用いられる。
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フォーチュンクッキー
フォーチュンクッキー(fortune cookie)とは、中におみくじの入ったクッキーのこと。アメリカの中華料理店で食後のデザートとしてよく出される。別名おみくじクッキー。結婚式において、プチギフトとしてゲストに配ったり、二次会などの演出としても使われる。
フォーチュンクッキーの由来は、19世紀末にサンフランシスコの日本茶店で、煎餅の中に言葉を書いた紙を入れたものをお茶請けとしてサービスしていたもの。第二次世界大戦後、いくつかの中華料理店がフォーチュンクッキーのアイデアを取り入れて、非常に一般的なものとなり、現在ではアメリカの多くの中華料理店で見られる。フォーチュンクッキーは、元々は日本の神社で新年の祝いに配られていた辻占煎餅が起源といわれている。フォーチュンクッキーに書かれている内容は、運勢、格言、ラッキーナンバーなど様々なバリエーションがある。
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フォーマルウエア
フォーマルウエア(formal wear)とは、礼服、礼装の総称。昼間と夜間で区別され、さらにモストフォーマルウエア(most-formal wear:正礼装)、セミフォーマルウエア(semi-formal wear:準礼装)、インフォーマルウエア(informal wear:略礼装)の3種に分類される。
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フォールスネーム
フォールスネーム(false name)とは、誤った名称という意味。日本語では誤称と呼ばれる。宝石本来の呼び名ではなく、見かけのよく似たより価値の高い宝石の名を取って付けられた別名のこと。別名のこと。産地名や商標名や形容詞などが接頭語に付く場合が多く、そのように表記されている場合や、極端に安価だったりするものは、まず偽物だと思ってよい。

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